末吉良丞という存在 ― 沖縄尚学の未来を背負う2年生エース
高校野球ファンの心に深く刻まれたのが、沖縄尚学を支える 2年生エース・末吉良丞(すえよし りょうすけ)投手。
圧巻の投球スタイルと冷静な姿勢は、まるで“高校生離れ”した存在感を放っています。
高校日本代表(侍ジャパンU-18)入りが、有力視されています。
さらに、2025年4月に行われた U-18日本代表候補強化合宿 には、沖縄尚学から 比嘉大登(投手)・眞志喜拓斗(内野手) の2選手が参加。
沖縄の高校野球界に、新たな「黄金世代」の胎動を感じさせます。
末吉良丞|高2左腕が見せた“圧倒的な存在感”
体格と出身チーム
175cm・89kgというがっしりとした体型。
中学時代は軟式野球部で地道に鍛え上げ、その経験が“怪物の芽”へと繋がったと指導者は語ります。
沖縄大会でのスタッツ
わずか 4試合で29回・40奪三振・防御率0.31。
全国レベルの強豪でも打ち崩すのが困難な左腕として、一気に注目を集めました。
甲子園本戦での快投
1回戦 vs 金足農業
14奪三振で堂々の 完封勝利。甲子園デビュー戦から圧巻の投球。
2回戦 vs 鳴門
1点リードの場面で6回から登板。わずか62球で被安打3・5奪三振の完璧リリーフ。
👉 ここまで 13回19奪三振・防御率0.00 という数字を叩き出し、すでに「大会屈指のサウスポー」として名を轟かせました。
延長11回・169球の“究極の魂の投球”
3回戦・仙台育英戦は、末吉投手の真骨頂。
延長11回・169球を投げ抜き、5–3での歴史的勝利 をもたらしました。
10回1死満塁の大ピンチでは、捕手・宜野座恵夢のリードに応え、渾身の内角ストレートで打者を仕留める場面も。
試合後、須江監督は「2年生でこの胆力は末恐ろしい」と語り、観客も総立ちの拍手を送ったほどです。
準々決勝・東洋大姫路戦:“ポーカーフェイスの真価”
7回からマウンドを任されると、2–1の接戦を最後まで守り抜き勝利。
9回、一打逆転の満塁という大ピンチでも、淡々と打者を遊ゴロに仕留め試合を締めくくりました。
その表情は終始変わらず“ポーカーフェイス”。
SNSでは「人生何周目ですか?」「心臓に毛が生えてる」と話題になり、末吉の精神力が全国的に注目されました。
対戦相手からの評価
準決勝を前に、対戦相手・山梨学院の吉田監督はこう語りました。
「沖縄尚学とは一度戦ってみたかった。左右の投手がともに素晴らしい。継投で来るのではないか」
この言葉は、末吉良丞を含む“二枚看板”の存在感が相手にとっていかに大きな脅威かを物語っています。
地元の誇りを背負う末吉
試合後、末吉投手が語ったのは印象的な一言。
「沖縄で県外の高校を倒すことに価値があると思った」
彼にとって勝利は単なる甲子園での結果ではなく、地元を強くする覚悟 の証。
その姿は「文化・アイデンティティとしての沖縄」を背負うエースとして、多くの人々を感動させました。
U-18代表候補に選ばれた仲間たち
4月に行われた候補合宿に、仲間である 比嘉大登(内野手)・眞志喜拓斗(内野手) が選出されています。
これは、沖縄尚学の選手層の厚さ、そして“黄金世代”と呼ぶにふさわしい充実ぶりを象徴しています。
まとめ:末吉良丞という未来の宝石
項目 | 特徴 |
---|---|
甲子園での実績 | 完封・リリーフ・延長11回169球を経験 |
精神力 | 表情一つ変えず“ピンチ対応”。ポーカーフェイスは心の武器 |
対戦相手評価 | 「継投で来る」とまで警戒される存在感 |
地元愛 | 沖縄に残り、地元を強くする覚悟 |
チーム力 | 仲間もU-18代表候補に選出。黄金世代の核 |
末吉良丞投手は、ただの“注目左腕”ではありません。
そこには 静かに燃える覚悟 と 圧倒的な投球力 が同居しています。
仲間たちと共に歩む沖縄尚学の未来に、間違いなく 期待大 です。
今大会の戦績一覧(2025年 夏の甲子園)
日付 | 試合 | 対戦相手 | 結果 | スコア | ハイライトポイント |
---|---|---|---|---|---|
8/6 | 1回戦 | 金足農業(秋田) | ○ | 1–0 | 末吉、14奪三振で完封。投打に存在感。 |
8/14 | 2回戦 | 鳴門(徳島) | ○ | 3–0 | 新垣→末吉のリレーで完封リリーフを達成。 |
8/17 | 3回戦(延長) | 仙台育英(宮城) | ○ | 5–3(延長) | 末吉が169球を投げ、完投勝利。夏通算30勝の節目に。 |
8/19 | 準々決勝 | 東洋大姫路(兵庫) | ○ | 2–1 | 新垣→末吉の継投で締め、初のベスト4進出へ。 |
8/21予定 | 準決勝 | 山梨学院(山梨) | — | — | 未実施 ※21日に開催 結果が出次第更新 |
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