大学ラグビー界を代表する名門・早稲田大学ラグビー部。
長い歴史と人気を誇る一方で、近年は「あと一歩届かない」シーズンが続いてきました。
技術の高い選手は揃っている。
それでも勝敗を分ける局面で、流れを完全に引き寄せきれない。
この課題に対し、チームは明確なテーマを掲げて今シーズンに臨んでいます。
それが 競争・対話・組織力 です。
では、早稲田は何を重視し、どこを変えようとしているのか。
この記事では、早大ラグビー部の監督の紹介をし、今何を変えようとしているのかをプロフィールや経歴をまとめて紹介します。
早稲田大学ラグビー部 監督
早稲田大学ラグビー部の現在を語るうえで、チームを率いる監督の歩みと考え方は欠かせません。
選手として名門の中心に立ち、その後はトップレベルの現場で競技を続けてきた経験は、現在のチーム作りにも色濃く反映されています。
まずは、プロフィールとその経歴から見ていきます。
監督プロフィール
- 氏名:大田尾 竜彦(おおたお たつひこ)
- 生年月日:1982年1月31日
- 出身地:佐賀県
- 出身高校:佐賀工業高校
- 出身大学:早稲田大学 人間科学部
早稲田大学では4年時に主将を務め、
関東大学対抗戦優勝・大学選手権準優勝にチームを導きました。
卒業後はヤマハ発動機ジュビロ(現・静岡ブルーレヴズ)で選手としてプレー。
現役引退後は指導者の道へ進み、2021年に早稲田大学ラグビー部監督に就任しています。
監督としての経歴
- 2004年:早稲田大学 卒業
- 卒業後:ヤマハ発動機ジュビロで選手として活動
- 引退後:指導者として現場経験を積む
- 2021年:早稲田大学ラグビー部 監督就任
選手・指導者の両面でトップレベルの現場を経験してきたことが、現在のチームマネジメントの基盤となっています。
大田尾竜彦監督の指導スタイル
大田尾監督の指導を一言で表すなら、現場主義と積み上げ型です。
特に重視しているポイントは以下の3点です。
- 部内競争を日常化すること
- 対話を軸にした組織作り
- 再現性のあるチーム設計
就任当初から一貫して「部内競争」を意識し、昨季はさらにそれを強めるため、全体で同じ時間帯に練習を行う体制へと変更しました。
上のチームの基準を下のチームが常に見られる環境を作ることで、競争を特別なものではなく、日常に落とし込んでいます。
近年、重点的に取り組んでいること
近年の大学ラグビーは、攻撃力だけでは勝ち切れない時代に入っています。
どれだけ得点を重ねられるチームであっても、強豪同士の対戦では「失点を抑えられるかどうか」が最終的な勝敗を大きく左右します。
そうした現代ラグビーの潮流を踏まえ、現在の早稲田大学ラグビー部が最優先課題として取り組んでいるのが、組織としてのディフェンス力向上です。
① 組織としてのディフェンス強化
昨季を振り返ると、攻撃面では強豪相手にも一定の手応えがあった一方、
失点の多さが明確な課題として浮かび上がりました。
現在は、
- 組織で連動して前に出るディフェンス
- プレッシャーをかけ続ける守備意識
に多くの時間を割いて取り組んでいます。
② コミュニケーションと対話の重視
監督4年目となる今季の大きなテーマが、コミュニケーションです。
- 選手同士の対話
- リーダー陣と部員の対話
- 指導者と学生の対話
対話の量と質を高めることで、学生一人ひとりが生き生きと輝ける組織を目指しています。
③ セットプレーの再構築
スクラムを中心としたセットプレーも、今季の重要な強化ポイントです。
- スクラムの安定と前進
- 試合を支配するための土台作り
春シーズンでは、ディフェンスと並行してセットプレーの完成度を高め、シーズン後半につなげる準備を進めています。
早稲田大学ラグビー部は今、どこへ向かっているのか
現在の大学ラグビーは、帝京大学・明治大学を軸とした高完成度の時代です。
その中で早稲田が目指しているのは、勢いや一時的な好調ではなく、
- 勝ち切る確率を高めるチーム
- どんな試合展開でも崩れない組織
を作ることです。
就任後の早稲田大学ラグビー部の成績
対抗戦=関東大学対抗戦Aの最終順位/大学選手権=全国大学選手権の最終到達ラウンド。
| 年度 | 関東大学対抗戦A | 全国大学選手権 | 補足(要点) |
|---|---|---|---|
| 2021 | 2位 | 準々決勝敗退 | 就任1年目 公式アーカイブ:2021年度は対抗戦2位/大学選手権準々決勝敗退。 |
| 2022 | 3位 | 準優勝 | 上昇基調 公式アーカイブ:2022年度は対抗戦3位/大学選手権準優勝。 |
| 2023 | 3位 | 準々決勝敗退 | 停滞→見直し 対抗戦最終順位(3位)は順位表ベース。大学選手権は公式アーカイブで準々決勝敗退。 |
| 2024 | 1位(全勝優勝) | 準優勝 | 復権 対抗戦は全勝で優勝。大学選手権は準優勝(決勝スコアも公表)。 |
| 2025 | 3位 | 準決勝進出(進行中) |
最新シーズン
対抗戦:最終順位は公式星取表で3位(2025/12/7更新)。 大学選手権:3回戦で関東学院大に勝利、準々決勝で天理大に勝利し準決勝へ。 |
まとめ|今、何を変えようとしているのか
- 部内競争を日常にする環境づくり
- 対話を軸にした組織改革
- ディフェンスとセットプレーの徹底強化
早稲田大学ラグビー部は今、「早稲田らしさ」を感覚論で語る段階から、
勝てる形として再定義する段階に入っています。
その中心にいるのが、現場を知り尽くした指揮官・大田尾竜彦監督です。
この改革が、全国大学選手権という最大の舞台でどのような結果につながるのか。
名門再建の行方は、これからが本番です。

この記事を書いた人
管理人:山邊 俊太
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